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もし紀伊半島南部で南海トラフ巨大地震が発生したら?被害地域などを予測

気象庁が2024年8月11日に「南海トラフ地震関連解説情報(第3号)」を発表しました。

気象庁 ホームページより

その中で、「紀伊半島の深部低周波地震(微動)活動に伴う変化が付近のひずみ計等で観測されていますが、これは過去にも繰り返し観測されている現象です」と述べられていますが、なんとも不気味な情報です。

それは、紀伊半島沖から四国沖にかけては、歴史的にも大きな地震が発生してきてたからです。

発生年地震名震源
684年白鳳地震四国沖から紀伊半島沖
887年仁和地震四国沖から紀伊半島沖
1096年永長地震紀伊半島沖
1099年康和地震四国沖から紀伊半島沖
1361年正平地震(正平南海地震)四国沖から紀伊半島沖
1854年安政南海地震紀伊半島沖

これらはすべて、マグニチュード8.0〜8.6の巨大地震だったとされています。

串本町の橋杭岩は、巨大津波によって巨礫が分離してできたといわれていますから、とてつもないパワーです。

串本町 橋杭岩

もし南海トラフ巨大地震が紀伊半島沖で発生した場合、特に太平洋沿岸地域は深刻な被害を受けると考えられます。

南海トラフ巨大地震の発生可能性と背景

南海トラフ地震は、ご存知だとは思いますが、フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界で発生する巨大地震です。

気象庁ホームページより

周期的な発生が指摘されており、気象庁は今後30年間で70%~80%の確率で発生すると見積もっています。

その影響は非常に深刻です。

また、2024年8月8日に発生した日向灘の地震は、南海トラフ想定震源域内での「巨大地震注意」を喚起するもので、紀伊半島やその周辺地域も警戒が必要です。

北緯33.00°、東経135.60°という仮定震源域

紀伊半島南部の 北緯33.00°、東経135.60°を震源地で、マグニチュード9の地震が発生したと想定した場合、予測される被害について考察します。

この地域は太平洋に面しているため、地震が発生した場合、その影響が沿岸地域に直接及ぶと考えられます。

仮定座標に基づく想定震源域は、紀伊半島南部から四国南部、さらには東海地方にまで広がります。

南海トラフ全体が活動することを前提にしており、このエリア全体で強い揺れが予測されます。

震源から近い地域では、震度6強以上の揺れが発生し、耐震性の低い建物は倒壊の危険性が高まります。

さらに、震源域が海底に位置することから、地震発生後には津波が発生し、沿岸部では大規模な浸水被害が想定されます。

過去の地震と比較しても、この規模の地震が発生した場合、震源から離れた地域でも震度6以上の揺れが予測されます。

南海トラフが活動する際には、複数の断層が同時に動く可能性が高く、これに伴う地震波は極めて強力であると考えられます。

各地の震度予測と津波の被害

今回の仮定震源地でマグニチュード9の地震が発生した場合、和歌山県や三重県、高知県、愛知県などが特に大きな揺れに見舞われると予測されます。

主要な地域と震度予測

都道府県名地域名予想震度
和歌山県和歌山市震度7
和歌山県田辺市震度6強
和歌山県新宮市震度7
三重県尾鷲市震度7
三重県熊野市震度6強
奈良県奈良市震度6弱
大阪府大阪市震度6弱
京都府京都市震度5強
静岡県静岡市震度5強
愛知県名古屋市震度5強
徳島県徳島市震度6強
高知県高知市震度6強
高知県宿毛市震度7
神奈川県横浜市震度5弱
東京都東京23区震度4

これらの地域では、強い揺れによって建物の倒壊やインフラの損壊が発生する可能性が高く、地震発生後には火災の発生も懸念され、広範囲での被害が予想されます。

津波の被害予測

津波については、紀伊半島南部で最大30mの高さに達し、遡上高は45mを超えると予測されます。

津波の到達時間は震源地から近い地域で10分から15分程度と非常に短く、迅速な避難が求められます。

具体的な津波被害が予測される地域は以下の通りです。

  • 和歌山県沿岸部:予測津波高さ20〜30m、最大遡上高45m
  • 高知県沿岸部:津波高さ15〜25m、最大遡上高40m
  • 三重県尾鷲市:津波高さ15〜20m、最大遡上高35m
  • 愛知県沿岸部:津波高さ10〜15m、最大遡上高20m

その他の地域でも津波高が5〜10m、最大遡上高が15mを超える地域が多数あります。

これらの地域では、津波による浸水が広範囲にわたり、家屋やインフラの破壊が避けられない状況が想定されます。

特に津波の到達時間が短いため、沿岸部に住む住民は迅速な避難行動を取る必要があります。

津波の高さや遡上高が予測を超える場合もあるため、予め安全な避難場所を確認しておくことが重要です。

具体的な津波被害地域の予測

和歌山県南部や三重県、四国地方の沿岸部は、地震による揺れが非常に強く、津波による浸水が広範囲に及ぶため、甚大な被害が予測されます。

和歌山県

白浜町、串本町、新宮市などでは、津波による浸水と建物の損壊が予測され、特に沿岸部では壊滅的な被害が懸念されています。

白浜町や串本町は、海抜が低いため、住民の迅速な避難が求められます。

三重県

尾鷲市、熊野市などの沿岸部では、津波による主要港湾施設の破壊が予測されます。

熊野市は、過去の津波被害でも大きな打撃を受けており、同様の災害が再び発生する可能性があります。

高知県

高知市、土佐清水市の沿岸部では、津波による浸水で、被害総額が数千億円に達する可能性があります。

高知市では、過去の災害事例からも、津波のリスクが非常に高いことが確認されています。

土佐清水市も、津波の影響を大きく受けると予測されており、地域住民の避難対策が不可欠です。

愛知県から静岡県にかけて

名古屋市から静岡市にかけての地域でも、津波による浸水と液状化現象が発生する可能性があり、広範囲にわたる被害が予測されます。

名古屋市では、都市部の密集度が高いため、地震による火災や建物倒壊のリスクが懸念されます。

愛知県の沿岸部から静岡市にかけても、津波による被害が大きいと考えられます。

その他の地域

大阪府を含む関西圏、四国の瀬戸内海側の地域、神奈川県をはじめとする関東圏の沿岸地域でも、場所によっては大きな津波が発生し、浸水などの被害が広がる可能性が高いと予測されます。

安全な地域とその特徴

南海トラフ地震による被害を避けるためには、津波のリスクが低い高台や内陸部を事前に確認しておくことが、避難時に大きな助けとなります。

紀伊半島内

  • 奈良県内陸部(海抜50m以上)
  • 田辺市の高台地域(海抜60m以上)

これらの地域では、地震による揺れは予測されるものの、津波による直接的な被害を回避することができます。

奈良県内陸部では、地形が比較的安定しており、津波の影響をほとんど受けないため、避難先として適しています。

四国地方

  • 高知県内陸部の山間地域(海抜100m以上)
  • 徳島県の山間部(海抜80m以上)

四国地方の内陸部では、津波の影響をほとんど受けないため、安全な避難場所とされています。

高知県や徳島県の山間部は、地盤が安定しており、津波リスクが低いことから、避難先として推奨されます。

関東地方

  • 東京23区西部の高台地域(海抜30m以上)
  • 神奈川県横浜市の内陸高台(海抜40m以上)

関東地方のこれらの地域も、地震による被害はあるものの、津波のリスクは低く、安全な地域と考えられます。

横浜市内陸高台は、都市部からのアクセスも良好で、避難場所として適しています。

その他の地域

  • 愛知県豊田市(海抜60m以上)
  • 大阪府北部の高台地域(海抜50m以上)

これらの地域も、津波や地震のリスクが比較的低く、避難場所として考慮すべきです。豊田市は内陸に位置しており、津波の影響を受けにくい地域であり、大阪府北部の高台も地震時の安全な避難場所として適しています。

まとめ

南海トラフ巨大地震が紀伊半島南部を震源として発生した場合、甚大な被害が予測されます。津波による被害は広範囲に及び、沿岸部では壊滅的な打撃が予想されます。

地震の影響は紀伊半島南部だけでなく、四国や関東地方、さらには東海地方にまで広がり、建物の倒壊やインフラの破壊が発生するでしょう。地震発生後には、復旧に長い時間がかかることが予想されます。

日頃から、地震が発生したときの準備をしておくことが重要です。津波のリスクが高い地域では、事前に避難ルートや避難場所を確認しておくことが不可欠です。

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